Sat - February 19, 2005

銀行 - その2



 (前回のあらすじ:JR西日本の新幹線みたいな色した某銀行へ行こうと思ったが、外出先の携帯電話から全く場所が調べられず、仕方ないからわざわざ公衆電話を見つけて電話で問い合わせてみたら、口調だけは丁寧だが、あまり頭のよさそうには思えない道案内をうけて、なんだかなー(苦笑))

 そんなわけで、神田。目的の銀行はあっさり見つかった。銀行に入ると、右側は普通のカウンター。左側の壁際には制服の警備員と、「案内係」の腕章を着けた50代後半のおっさん。「いらっしゃいませ」という声だけは威勢がいい。カウンターの一番奥に番号札発券機があったが、ここにも案内係と思われし、中年の女性行員が二人いた。防犯の意味合いもあるんだろうけど、案内係多すぎです(苦笑)。

 番号札を受け取ってソファに座って、新聞でも読もうかと思ったら、発券機のそばにいた行員の一人が駆け寄ってきた。

「お客様、今日はどういったご用件でしょうか?」

そんなにわしは不審者に見えたのでしょうか(苦笑)。用件を告げたら、その行員、番号札と通帳を持って、わざわざ窓口まで行ってくれた。まぁよいサービスと言えばそうだが、

だったら番号札いらねーじゃん(苦笑)

結局用件は一分ほどで終了。小雨の降る中その銀行を後にしたのだが、そもそもわざわざ窓口へ行った理由というのが、通帳の不良を直して貰うためだけ。最初は郵送でお願いしようとしたら、それは出来ないとのこと。当然ATMも受け付けてくれない。窓口だから平日の午後3時までしか対応してくれない。その窓口を探そうとしたら、合併に次ぐ合併で支店の統廃合が進みすぎて、窓口はめちゃめちゃ少ない。そんな数少ない支店をさがすのに、携帯電話から調べられない。

合理化のしかたを間違ってないか?

 おかしな日本語を喋るオペレーターに案内をやらせるんだったら、携帯向けのコンテンツを改善したら? どーせしばらくフルブラウザーの携帯なんて主流になりえないんだから、携帯向けコンテンツを充実させる方がいいと思うよ〜、モバイルバンキングとかよりもさ。んでから、意味のない「案内係」をたくさん置くなら、郵便局のように完全セルフサービスにしたら? そもそも窓口で一分で終わるような用件なら、どっかにサービスセンターを作って、クロネコあたりと提携して通帳の郵送に対応したら? なんつーかこー、銀行ってますます信用が置けなく感じてきた今日この頃。

Posted at 01:05 AM       

Wed - February 16, 2005

銀行



 看板がこんな色したとある銀行に用事があって、窓口へ行かなければいけなくなった。探してみたら近くに窓口はない。ATMだけの「支店」とか「出張所」とかは結構あるのにね(苦笑)。

 出先だったのでネットに繋げられなかったので、まずは携帯サイトから調べてみた。

EZメニュー
 ↓
ライフ
 ↓
マネー・バンキング
 ↓
都市銀行(6)

でその銀行のサイトはあっさり見つかった。EZwebだと、基地局情報から現在地を簡易的に割り出して、その近くにあるお店を案内してくれたりする。ナビ機能の無い携帯でもそれが出来るので、スターバックスとかその機能のおかげで、最寄りのお店を勝手に選んでくれたりするのだが、そんな機能がかな〜と思いつつ「店舗案内」を探してみたが、ない。それどころか、店舗一覧すらない(苦笑)。

 仕方ないので、「窓口予約」なるリンクへ行ってみた。よくわからんけども、窓口の予約が出来るんだろう。ってことは窓口の住所も出るはず。見ると、「新宿」「池袋」などと支店名が出ている。近場の窓口が見つかりそうな予感がした。しかし次に出てきたのは「大阪」(苦笑)。結局リストされていたのは全国で10ヶ所くらいだけ。全然やる気ありませんな(苦笑)。

 しかたないので、通帳に記載された0120の番号にかけて聞くという方法に出た。当たり前のように携帯からダイヤルしてみると、
「おかけになった番号は、この電話からはおつなぎできません」
おいっ! 今日日携帯電話の普及率が80%超えてんのに、携帯からかけられないフリーダイヤルってなんだよっ!

 次は原始的に、公衆電話を探してかけることにした。それも緑の電話だとテレカが必要なので、グレーのISDN対応電話を探して(苦笑)。電話ボックスはすんなり見つかったが、とにかくたばこ臭い。最悪の環境(-_-;。扉を全開にしながら先の0120を回すと、予想通りテープの案内が出てきた。それを無視して「0」を押してみた。果たしてオペレーターに繋がった。

 わし:今、秋葉原にいるんですが、窓口のある支店を教えてください
 オペ:はぁい、何線がご希望ですかぁ?

ご希望もなにもないだろうが・・・と思いながら、

 わし:山手線か京浜東北線でお願いします(ま、どっちでも一緒なんだがw)
 オペ:はぁい、少々お待ちください。

(しばらく保留音)

 オペ:お待たせしましたぁ。秋葉原駅からですと、一駅行ったところのカンダ駅(←なぜか駅名がゆっくり)にありますが、どうなさいますか?

なにをどうすんねん!? 思いながら、

 わし:じゃあ、場所を教えてください。
 オペ:はぁい。神田駅から徒歩一分のところにございます。

おぃおぃ、徒歩一分のどこやねん! と、ツッコミたくなる間があいてから、たどたどしい口調で道案内が始まった。

 オペ:神田駅の南口改札をでまして、左に向かっていった、ナントカ橋(←名前忘れたが、これも棒読み)の交差点角にあります。

なんでこんなたどたどしい口調なんだと思いながら、

 わし:あの、新御茶ノ水当たりにはないんですか?
 オペ:新御茶ノ水は、京浜東北線の新御茶ノ水ですかぁ?
 わし:(苦笑)。ちゃいますけど、地下鉄でそういう駅がありますねん。
オペ:少々お待ちください。

また保留音。
しっかし、地方のセンターに繋いでるんだろうけど、こっちのきき方も悪かったかもしれんけど、京浜東北線の新御茶ノ水ってどこやねん! と小一時間・・・。

 オペ:お待たせしましたぁ。新御茶ノ水には支店の用意がございませんが。

「支店の用意」って意味はわかるが、日本語として不自然なんですが(苦笑)。

 わし:じゃあ、秋葉原から総武線で行ったらどこかありますか?
 オペ:少々お待ちください。

また保留音。
いちいち保留にしないと調べられないのか? 電話の目の前に端末はないのか? もしかしてどっかのマンションの一室でいろんな会社のコールセンターを掛け持ちしてんのか? ひょっとしてCRTのモニターにウィソ95とかでISDN接続の端末一台しかなくて、その端末まで走って情報見に行ってんじゃねーのか? なーんていろんな想像がよぎったら返事が来た。

 オペ:お待たせしましたぁ。総武線ですと、一駅行ったところのアサクサバシ駅(←なぜか駅名がゆっくり)徒歩二分のところにありますが、どうなさいますか?

逆方向だから却下。ていうか、「どうなさいますか?」って、どうしてくれるんだ? もしかしたら名前を聞いて窓口へ速やかに案内してくれるのかもしれない。なーんて淡い期待をいだきながら、

 わし:じゃ、神田にしときます(苦笑)。
 オペ:はぁい。他にご用件はございますか?

なにもしてくれないなら、「どうなさいますか?」なんて聞くなよっ!!

憤りながら電話を切って、神田まで歩くことにした。
つづく

Posted at 11:25 PM       

Tue - December 21, 2004

コンチネンタル航空 - その2



前回のつづき)

 さてさて、あっという間の三日間が終わり、海里は内定をGet! わしはボストン最終日で飲み過ぎてグロッキーになっていた(苦笑)。一足先に帰る海里を見送ってから数時間後。わしはNewark行きの便に乗るべく、搭乗口で待っていた。飛行機が20分ほど遅れるらしい。Newarkでの乗り換えは50分ほどあるから、まぁそんな急ぐこともないし・・・と思いながら、売店で買ったMacAddictを読みながら悠々と待ち、やがて案内されるがままに飛行機に乗った。前日の飲み過ぎで疲れていたのか、カナダに帰れることに安心しきったのか、わしは手にしたMacAddictを数行読んだだけで、離陸したことにも気づかず寝てしまっていた。

 ふと目が覚めると飛行機は紅葉のきれいな丘陵地帯の上空を飛んでいた。しばらく景色に見とれていたが、なんとなく違和感を感じ始めたそのとき、アナウンスがあった、

「この飛行機は機長が行く先を間違えていました。今から引き返してNewarkに向かいます。3,40分程度遅れて到着する見込みです。」

待てぃっ! なんで飛行機が行き先間違えんねんっ!! 心の中でツッコミを入れながら、陸地の風景に違和感を感じたのは、飛行機が北へ向かっていたからということに気づいた。Newarkへは南西方向に飛ばなければいけないのに、それと逆の方向へ飛んでいることに影を見て気づいたのだった・・・。

 さてNewarkに着陸したのはトロント行き出発の10分前。シートベルト着用のサインはまだ点いているが、そんなこと言うてられない。上着の下でこっそりベルトを外して、タラップに向かう機内で一人焦っていた。またこーゆー時に限って全然進まない。荷物を持って、チケットを見て「87」の搭乗口へ走るシミュレーションを頭の中で組み立てて、ベルト着用のサインが消えるや否や降り口へ走った。すでに離陸五分前を切っている。搭乗ゲートを飛び出し、87番を探した。

右隣のゲートは85番。

よっしゃ! 近いぞっ!

左隣のゲートは88番。

ん?

振り返ると、今降りたゲートが、まさに87番だった(苦笑)。

「トロント行きは40分程度遅れる見込みです」

アナウンスが頻りに流れているところだったヽ( ´ー`)ノ

 さてさて、こうなったら焦っても仕方がないので搭乗の準備が出来るまで待つとするか♪ なんやかやしているうちに40分が経過したが、
「あと10分遅れます」
「さらに5分遅れます」
と搭乗時間がジリジリ延ばされていく。結局1時間が経過したところで搭乗が始まった。

 わしの席は比較的前の方だったので、列の後ろの方に並んでゆっくり進んでいたら、アナウンスが流れ、

「離陸時間が過ぎていますので早く搭乗してください」

周りの人らと苦笑いしながらもぼちぼち乗り込んでいったら、機内のアナウンスでも頻りに、

「もう離陸しなければいけません。少しでも早くご着席ください」

と繰り返されていた。わしは自分の席を見つけ、そこへ座ろうとしたまさにその瞬間、機内アナウンスで流れたのは、

「今すぐ離陸しなければいけません。どこでもいいから座ってくださいっ!

さすがのカナダ人やアメリカ人も椅子取りゲームのごとく席に着き、飛行機は滑走路へ向かい始めた。が、先に飛ぶ予定の飛行機が並んでいるとかでここから離陸まで数十分。何のために急いで座らされたのやら(苦笑)。

 さてさて、離陸した飛行機。真っ暗な空を飛んでいたが、えらい揺れる。ベルト着用のサインはいつまで経っても消えない。そこへ機長のアナウンスが。

「この飛行機は、遅れを取り戻すために回復運転を行います。多少揺れますのでご了承ください」

ちょっと待てや! 飛行機が回復運転って・・・と思ったら、ホントに30分近く早くトロントに着いちゃったよ(苦笑)。

 まぁ何はともあれ無事着いたので安心して荷物を取りに行ったら、無いっ! 聞いてみたら、Newarkでいったん降ろした荷物の仕分けが間に合わなかったらしい・・・(涙)。ていうか、あんなギリギリの乗り換えだったら、それもむべなるかなと・・・。なわけで、用紙にサインアップして、その日は帰りました。なんかコンチネンタルにさんざん振り回されてえらい疲れた・・・(-_-;。

 翌朝、隣のおばちゃんがドアをノックして、わしのスーツケースを持ってきた。

「あなたのスーツケース、私んちの扉の前に置いてあったわよ。ドアが開かなくてびっくりしちゃった(笑)」

もうね、アメリカの航空会社ってこんなもんですわ(苦笑)。

Posted at 08:48 PM       

Wed - November 3, 2004

コンチネンタル航空



 あれは今から5年前、カナダにいた当時。日本人向けの就職フェアがボストンであるということで、オタワ在住の海里と一緒に行くことにした。チケットを確保したら、コンチネンタル航空で、わしはトロントからNewark経由ボストン。海里はオタワからNewark経由ボストンだった。お互い、Newarkの空港で待ち合わせて、そこからは同じ飛行機でボストンへ向かうことにした。

 出発の前日、ツアーガイドをやっていたNに話をしみてると、
「マジ? コンチ? あれ最悪だよ。空港へ迎えに行くけど、時間通りに来た試しがないよっ!」
まぁ飛行機が遅れることはよくあるわけだし、あまり気にしないことにして、当日はトロント郊外のPearson Airportへ向かった。

 やってきたのはおなじみの三番ターミナル。シカゴ経由で日本に帰るときはいつも利用している、一番きれいなターミナルだ。チェックインをして荷物を預け、アメリカ入国には「観光ですっ!」と目的を告げ、目標の搭乗ゲートを探したが、動く歩道があるメインルートから外れ、どんどん建物の隅の方に追いやられていく。周りには店もコーヒースタンドもなく、狭い通路を歩かされた挙げ句、外に出た。その目の前にあったのは、

プロペラ機!

おいおい、マヂかよ!? と思ったら、目的の飛行機は隣の普通のジェット機だった(苦笑)

 さて、Newarkについたわしは、10分後に着くであろう海里を待った。といっても、どのゲートに着くのかよくわからなかったので、とりあえず乗り場の辺りをウロウロした。しかし、いっこうに海里の姿は見えない。いったんセキュリティーを出てロビーも探し回ったが、見つからない。そうこうしているうちに、一時間弱の待ち合わせ時間はどんどん近づいてくる。仕方がないので乗り換え便の搭乗ゲートへ向かおうとしたら、海里が走ってやってきた。

「ごめんごめん。出発が30分も遅れちゃって!

Nの予言はホントなのだろうか・・・。不安な気持ちのまま、ボストン行きの便に乗ったわしら、ボストンにはあっさりと到着した。

つづく

Posted at 07:07 PM       

Tue - July 6, 2004

大雨と飛行機とビジネスマンと・・・



 あれは今からちょうど4年前。当時大阪に住んでいたわしは新入社員研修のために東京へ来ていた。三日間の研修を終え、同じ大阪のグループに配属されることになった、はせぴょんと一緒に駅までの帰りのバスに乗るため、本社から一歩外に出た。そこは叩きつけるような大雨。空は真っ暗。雨粒は白い。道路の脇は半分水没している。なんとかバスに飛び乗ったが、道路を行く車は、白鳥の翼のように水しぶきをあげながら走るありさま。わしらは同じ大阪へ向かうのだが、わしは羽田発伊丹行きのJAL、はせぴょんは東京駅から新幹線。一応飛行機の方が数十分早く大阪に着く予定だった。

 駅で別れたわしら。わしは羽田空港へ向かった。初めてやって来た羽田空港の出発ロビー。これまで空港は慣れていたが、なにやら雰囲気が異様だった。電光掲示板を見上げると、
「悪天候のため滑走路閉鎖」
との表示が・・・。聞けば件の大雨のために、飛行機が飛ばせない状態だとのこと。いつになるか全く分からないけども出発まで待つか、全額返金を受けて他の手段を選ぶかの選択肢が示された。ただし、伊丹空港は午後10時に閉鎖となるため、もしもその時間を過ぎたら関西空港に降ろされる可能性もあると・・・。
「その場合、関空からの帰り道は用意してもらえるのですか?」
「天候の都合ですのでなんとも致しかねます・・・」
カウンターの人の言葉ももっともだった。いわば天災なわけだから、そんなものまでいちいち保証なんかしていられない。全額返金してもらって新幹線に行こうかとも思ったが、すでに時間が結構遅くなりつつある上に、新幹線が動いているかどうかもわからない。当時はEZWebに契約してなかったので、運行状況など知る術がなかったのだ。迷いに迷って空港でしばらく待つことにしようと。最悪の場合大垣夜行もあるだろうと・・・。

 とりあえず暑苦しいスーツと革靴を脱いで、Tシャツとサンダルに着替えた。飛行機にしろ鉄道にしろ楽な格好で移動するに越したことないやんねー。ていうか、カナダから帰国して一ヶ月ちょっとだったわしは、いつでもどこでもラフな格好のCanadian Styleが気に入ってたのだ(笑)。

 着替えが終わって出てきたところに滑走路が再開されたとのアナウンスがあった。スーツケースを引きずっていたわしは手荷物を預けようとカウンターに近づいた瞬間、
「・・・大阪行きは10番カウンターで受付を・・・」
というアナウンス。まさにわしが立っていたそのカウンター。直後、イス取りゲームのごとくものすごい形相の人々が殺到。みな出張帰りか知らんがスーツ姿。わしはすぐそばにいたのでなんなく荷物を預けることが出来たけども、なんだかな〜。

 そんなこんなで乗り込んだ飛行機。予定は7時半過ぎ出発。現在時刻は8時15分過ぎ。伊丹まで一時間弱だから余裕で間に合うはず。やがてタラップから離れた飛行機は静かに滑走路に向かった。外はさっきまでの大雨が嘘のように星空が見えて、濡れた路面と誘導路のランプが光って幻想的・・・。と、滑走路に向かう途中で飛行機が止まった。ほどなく機長からのアナウンスが。
「出発待ちの飛行機が十数便並んでおりますので、45分後に離陸の予定です」
え〜っと、今が8時15分だから離陸は9時? 伊丹まで一時間弱だからギリギリ??

 離陸までの重苦しい時間、機内では7時のNHKニュースが繰り返し流されていた。そこでは東京を襲った激しい夕立のニュース。そして飛行機が止まった羽田空港の様子。今まさにその空港にいるのだが、録画だから運航再開の様子は流されるはずも無い・・・。同じニュースを二、三度繰り返し見た辺りで、ようやく離陸の態勢に入った。時刻は9時近かったようだ。

 飛び立った飛行機は深い雲の中を飛び続けたようだった。激しい揺れ。重苦しい空気。機内全体がなにか焦っているようだった。揺れのために飲み物のサービスも無いまま、三十分ほど経過したところでアナウンスが、
「当機は伊丹空港の着陸時間を過ぎましたので、これから関西空港へ向かいます。約20分で関西空港に到着いたします」
機内のあちこちからため息が聞こえた。

 ほどなくやってきた関西空港。これまで何度か利用したことはあったが、国内線に降り立つのは初めて。降り口ではJALの職員が謝っている。別にJALの責任でもないのに謝るところ、さすが日本のサービスだ。感心しながらタラップを降り、手荷物を受け取りに行こうとしたら、地上係員がつるし上げを喰らっていた。スーツ姿のおっさんども数十人が地上係員三人ほどを取り囲んで罵声を浴びせていた。
「こんなところにおろしやがって、どうやって帰れっちゅうんじゃ!」
「わしは川西池田に帰りたいんだ! バス出さんかい!」
「神戸までのバス終わってるってどういうことだ!」

えっと、これは天候のせいで遅れたんでしょ?
JALの落ち度じゃないんでしょ?
なに熱くなってるの?
時刻は10時半。まだ電車もある時間でしょ?
これ関西空港でよかったやんね。羽田に引き返しとか名古屋空港とかだったらもっと悲惨だったんじゃないの?
なんでこんなにこの人らは余裕がないの?
これカナダだったら冷たくあしらわれるどころか、相手にもされないよ。
こんなクレーム取り合ってくれるの日本だけだよ。
あんたら日本に住んでてよかったね。
ていうか、地上係員が安岡力也みたいなのでも同じ調子でクレーム言えたの?

 そんな余裕の無いジャパニーズ・ビジネスマンどもを横目に、わしは出張旅費の精算に必要な遅延証明の様なものだけを貰って到着ロビーを後にし、「はるか」が終わっていたので関空快速で帰った。

 今でもこの時期、大雨が降る度に
「あんなみっともない大人にはなりたくないねヽ( ´ー`)ノ」
と思うのだった。

Posted at 09:37 AM       

Fri - July 2, 2004

三菱自動車



 一連のリコール隠しが表立って、元社長の逮捕ということになって、国土交通大臣に「走る凶器」とまで言われてしまった三菱自動車。それ以降、三菱車が何か起こす度に新聞やテレビがセンセーショナルに取り上げるところはさすがマスコミ。車の火事って、実は結構な件数起きているのだが、今まではニュースにすらしなかったのにね(苦笑)。

 学生の時の友達が三菱大好きで、ミニカに乗っていた。中古で30万ちょっとだったか、結構いい値段で、それもホンダのディーラーにあったものを一目ぼれで買ったというから大したものだ(笑)。当時カーマニアだったわしは、自分の車や、そのミニカのメンテを手伝ったりしていたのだが、そのミニカが車検だというので、自力で車検を通してみようということになった。なにせディーラーに出したら、いろんなところを直され部品交換させられ、あっという間に十万は超える。これがユーザー車検だったら一万円ちょっとで済んでしまう (はず。うろおぼえ)。なわけで、車検の日を決めて、いろんな雑誌を買いあさって情報を仕入れて、車検に必要な用紙を買ってきて記入して、当日に備えた。

 当日、八事の検査場に持ち込んだ。まづは書類手続き。これは準備に抜かりなかったおかげであっさりパス。そして実際の検査場へ車を乗り入れ、ヘッドライト、ブレーキライト、排気ガス、いづれも問題なし。メーターも40km/hでばっちり。そしてジャッキアップされて床下数ヶ所をハンマーで叩かれる。これも問題なくいった。そしてジャッキが降ろされた時に聞いた言葉は、
「不合格です」
なぬ〜〜〜!?
きけば、プレッシャースイッチというところからオイル漏れしているとのこと。前日一応床下を覗いた時は問題なさそうだったのだが、ジャッキアップしないと分からないような奥深くの漏れだったらしい・・・。

 その日のうちなら再検査可能とのこと。なので車を走らせて自宅近くの整備工場へ。
「プレッシャースイッチ? 今日は手に入らないよ。修理費用はX千円はするね」
つれない返事・・・。ここで諦めてしまっては、車検の印紙代が無駄になってしまう。修理工場を後にしたわしは考えた。
「行きつけのコンビニの隣に三菱のディーラーがあったはず」
そこは間口も狭く、タワーパーキングを装備していて、ショールームも車二台くらいしか展示できないような小さなディーラーだったが、三菱のマークが確かに光っていたのを思い出した。

 店に駆け込んで事情を説明すると、作業着を着たお兄さん。
「わかりました。一度部品取り寄せ聞いてみますね」
待つこと10分。
「今日の二時までに手に入ることになりましたよ」
二時から直してもらって、その足で八事へ向かえば今日中の車検ギリギリ間に合う。わしは車を預けて一旦帰った。

 で、二時。ディーラーに行って見ると、ミニカはまさにジャッキアップされて修理されているところだった。手術室の前で医師の報告を待つような心境で待っていたわしに、先のお兄さんが話しかけてきた。
「なおりましたよ。見てみますか?」
ジャッキアップしてるミニカの床下に案内してくれて、問題の個所を見せてくれた。たしかにジャッキアップして手を奥の方に突っ込まないと分からないような個所だった。こりゃ、床下覗いただけじゃ絶対わからんわ。さらにありがたいことに、
「車検場向けに床下も拭いておきましたから」
うわ〜〜〜〜。そんな、普通に車検をお願いしたら十数万かかるのを、部品一つ交換してもらうだけだったのに、それもそこのお店で買ったものでもないのに、そこまでしてもらえるなんて〜〜〜(ToT)。さらに修理費用も、先の修理工場より安かったし。もう、三菱(のディーラー)様には足を向けて寝られませ〜〜〜ん!

 そんな思い出のあるディーラー、1999年に再びそばを通ってみたら、閉店していた・・・。よすぎるお店であったがために閉店したのか、近所にもう一つ大きなディーラーがあったから負けてしまったのか・・・。

 いづれにせよ、三菱のニュースを見る度にあのディーラーのことを思い出す・・・。

Posted at 09:32 AM       



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