会社に勤めないで生きていく方法 / ライフ・エキスパート編 (KAWADE夢文庫) 別に仕事を辞めるつもりはないんだが、世の中にどんな仕事があるのかと読んでみた。もっとも、第一章はほとんど学生がやるようなバイトばかり。あとは特殊技能とか現場の力仕事系とかばっか。出来そうだなと思えたのは、テクニカルライターと家庭教師くらいか(笑)。あ、最後の「フリーランスで成功するための極意」もちょっと役立ちそうに思えたかな。 | |
2ch VOW〜2ちゃんねる住人はばかじゃない / 2ch-VOW編集部編 (宝島社) 2ちゃんねるに関する本は数多く出てるけど、買う気がしなかった。でもそれがVOWと結びついたからには買わないわけにはいかない(笑)。読んでみると、ネタスレから拾ってきたで面白かったモノが厳選されててとてもよい。電車の中で読んでて、笑いをこらえるのに必死だった(笑) | |
納豆大全 / 町田忍 (角川文庫) 正月から読み始めて、読み終わるのにずいぶん時間がかかった。なにしろ読んでると納豆が食べたくなって大変だったからね(笑)。納豆のラベルコレクターだった作者が、納豆の歴史や雑学や食べ方など、これ一冊読めば納豆のことはだいたい分かるようになる。この作者のかけてるメガネが面白いのも見所(笑)。 | |
近頃、気になりませんか? / 新井素子 (講談社文庫) 夫に対するダイエットを巡る工夫から、作家と家事との両立から、「新しい汚れが開発され」る話など、生活感あるエッセイがいっぱい。さらに、20年近く前に書かれたエッセイに、あとから本人が入れているツッコミもまた面白かった。気楽に読みながらも、結構心に残る話が多かったと思う。 | |
こんなモノ食えるか!?〜「食」の安全に関する101問101答 / 内田正幸・生活クラブ生協連合会『生活と自治』 (講談社文庫) タイトルを見ればどんな内容か想像が付くが、肉類からインスタント食品に至るまで、Q&A形式で食の安全について語った本。これを読んだら安全な食生活が出来る・・・かというとそうでもなく、却って食品を買うときにあれこれ考えない方が楽に思えてきた。去年流行った食肉の偽装事件もそうだけど、結局消費者はラベルを信頼するしかないわけだが、それが偽装されていたらどうしようもない。あまりに安いモノを買うのは確かに恐いが、高いから安心かというとそうとも思えない。結局、難しいことを考えずに、「おいしい」と思えるモノを買うのが一番なんじゃないかと思ったね。 | |
爆笑新聞 / 爆笑問題 (角川文庫) 一年365日、過去に起こった出来事を爆笑問題の二人がいつもの調子で語る一冊。新聞の対談形式で書かれているので読みやすかったが、一回あたりのネタが短すぎるのが難点。やはりこの二人はひたすら暴走し続ける太田を田中がひたすらツッコミ続けるのが面白いので、ちょっと残念。各ページの題字の下にあった広告のようなモノが面白かった。 | |
ダメな女と呼んでくれ / 中村うさぎ (角川文庫) このところものすごい勢いで文庫本を出している中村うさぎだが、書店で見かけるとついつい手が伸びてしまう。で、今度はいつものように買い物依存症な話はあまりなく、本当の意味でのエッセイっぽい。どちらかというと悟りを開いたような内容が多く、「自分に救われた」話とか「自分の中の隠れた才能!? もしそんなモンあるなら自分で引き出せー!!」なんてある意味為にもなった。最後の最後にある「黄金の林檎を求める旅」なんて、そのまま「EL・DO・RA・DO (聖飢魔II)」や西遊記みたいだし(笑)。本編が1999〜2000年。あとがきが2001年11月。文庫版あとがきが2003年1月なので、その間の考え方がどんどん変わってきているところを読み比べるのも面白い。 | |
何の因果で / ナンシー関 (角川文庫) 94年頃に書かれた作品。第1, 2章はいつものようにテレビやタレントネタで、ナンシー節ともいえる論調が面白かったが、第3章はエッセイのようなもの(ていうか、エッセイだけど)が載っていて、これが面白い。添えられた消しゴム版画がまた雰囲気良くて、「やっぱりコーヒーよね」とコーヒーカップを持って微笑む女の人や、「超ごま塩好き」とご飯を書き込む子供の版画なんて、これまで見たどんな挿絵よりも雰囲気が出ていて、本文以上に印象的。こういうエッセイがほかにもあるなら、もっともっと読んでみたいな。ほとんど読み尽くしちゃったけど。 | |
初等ヤクザの犯罪学教室 / 浅田次郎 (幻冬舎アウトロー文庫) タイトルを見ると、「どうやって犯罪を起こすか」というような内容に取られるが、実際は筆者自らが体験した(という設定の)犯罪や犯罪スレスレの稼業についてのエッセイの様なモノ。 「これらはひとえに、こうした犯罪に善良な皆さんが巻き込まれないように」という見地から書かれている内容は本当だなと思えた。 | |
諜報局破壊班員 / 大藪春彦 (光文社文庫) 伊達邦彦シリーズの三作目。今度の舞台はモナコ公国。モナコGPの最中に、王子と王女が誘拐され、フランスに吸収されかけるモナコ公国に対し、何と英国の諜報部員になっていた伊達邦彦が事件の解決に挑む。 とりあえずカタカナの名前は覚えにくいからあまり好きじゃないし、行ったこともないヨーロッパが舞台だからどうも雰囲気になじめなかったが、銃撃やカーチェイスのシーンの描写は流石。平行して007のビデオを見ていたから、James Bondからスケベさを引いたような主人公の雰囲気が掴めたとたん、息つく暇もなく最後まで読み終えてしまった。それにしても、フェラーリで200km/h近いスピードを出すシーンが頻繁に出てくるが、あの辺は地形的にそんなもんなの? | |
ザ・闇金融道 / 夏原武 (宝島社文庫) 最近なにかと摘発されてる闇金融からサラ金に至るまで、それらの舞台裏や財産をむしり取られた人たちのルポ。「君子危うきに近寄らず」とはいうが、大半の被害者に言えることは、そうなるべくしてなったこと。確かに中小企業が銀行の貸し渋りから高利貸しに手を出さざるを得なくなるという事情もわからないでもないが、やはり身の丈にあった生活というのは大事なのではないだろうか。結局、自分の身を守れるのは自分しか居ないということ。ルポとして読む分には充分面白かったが、これが身内の話だったらと考えると背筋が寒くなる。 | |
何が何だか / ナンシー関 (角川文庫) 97年から99年の作品を集めたもの。ちょうど日本にいなかった時期なので、CMやテレビネタは正直よくわからなかったが、「毒婦(はぁと)」と書かれた林真須美の版画が妙に印象的だった。 | |
日銀ダイヤ作戦 / 大藪春彦 (光文社文庫) 伊達邦彦シリーズ第四弾。英国情報部の人間として日本に潜入しようとする機内のシーンから始まるが、いきなり命を狙われるのところから一気にストーリーに引きづり込まれる。日本人としては帰国出来ない邦彦が、外交官という身分で潜り込んで狙うのは、日銀の地下金庫に眠ると言われる250億円相当のダイヤ。しかしイタリア系マフィア団を始め、CIA、ソ連、そして中国の情報機関のそれぞれの影がちらつく。ベッドシーンや激しい拷問のシーンがやたらと多かったのが印象的だった。例の如く次の物語への含みを残すエンディングに、続編への期待が高まる。 |